2002年度福岡ブロック協議会会長所信
■福岡ブロック協議会会長 | 西座聖樹 | 田川JC

経験は自らに確かな指針を与えてくれる。
過去を振り返るとさまざまな経験から見えてくる未来もある。   
しかし過去から学ぶだけでは越えることの出来ない壁がある。   
今日の常識が明日の常識だとは限らない。   
経験や常識よりも新しい視点で物事を考える方が、青年らしくてすばらしい。
 アレキサンダー大王にまつわる逸話に「ゴルディオスの結び目」という話がある。ゴルディオスという王様が、紐で絶対とけないような結び目をつくって旅人の通るところに置き「これをほどいた者はアジアの盟主になることができる」と書いた。そこを通る旅人はみんな一生懸命ほどこうとする、だけどひとりもその紐をほどく事が出来ない。そこへ若きアレキサンダーがやってきて、おもむろに剣をとりだしその結び目をぶった切ってしまった。常識では考えられない行動である。その後、アレキサンダーは世界を征服してしまった。
 我々は青年として、過去の経験や常識にとらわれることなく、恐れることなく大変革期にある今こそ 「時代の開拓者」として、いらない経験と常識があるならばそれをぶった切る! そんな勇気と、情熱と、金の斧をこころに忍ばせ青年らしく歩む。そんな人間力をもって、必然の魂「改革への挑戦心」を求めたいと思います。
ゼロからの出発
 戦後日本は、国民の汗と涙により急激な復興を遂げ、高度成長期をひたすら突き進みました。しかし、80年代に栄華を極めた日本経済は90年代に入り音を立てて崩れ去りました。そして2000年代を迎えたいまは、「かつて経験したことのない時代」言い換えれば底をついてしまった「ゼロ」の時代と言えるでしょう。しかし、考えようによっては今ほどやり甲斐のある時代はないと思います。日本経済を支えてきた構造が破綻し、社会の枠組みをつくっていたあらゆる規制が、加速度的に緩和されている今だからこそ、チャンスは至る所にあると思います。今の時代が底ならば、今こそ知恵を絞り青年経済人として必死に生きることによって、必ずチャンスは掴めると信じています。
  かつてない時代だからこそ我々青年経済人が、建設的で明るく楽しく裸一貫、創業の精神・起業家精神をもち、JC内外のあらゆる情報を共有し、学び、jayceeとして青雲之志を抱き地域経済の発展、更には日本経済の発展に寄与する時だと考え、かつてない真の経営者としての挑戦をしましょう。      
ひとづくり
 2000年度、会務副会長として私はひとづくりグループを担当させていただきました。当時で18期 という長い歴史のあるアカデミー委員会を担当することに、大きな責任を痛切に感じたことを今でも覚えています。そのなかでアカデミー委員会は、まずJCを楽しむことから友情を育み、そしてJCの「基」なるものを自然に学んでいただこうと考えました。誰にでも覚えはあると思いますが、時の理事長に「とにかく行って来い!」と肩をたたかれ晴れてアカデミー委員会に配属されるわけです。だからこそ「楽しくなければ・感動がなければ」アカデミー委員会じゃないと思います。されど福岡ブロック協議会の誇る研修機関として、会員会議所より期待の新人に出向していただく以上はしっかりとその玉を磨き上げ、立派な器としてLOMにお返しすることが大切だと考えます。
 ひとづくり、それは人間の誇りと尊厳を再認識するところからはじまるのではないでしょうか。我々JCは、すべての人類と共に生き明るい豊かな社会を築き上げることを理念としています。ひとり一人が社会の中の個としてその理念を誇りとして生きることが大切であり、更に自身の魂を見つめ直し個々のアイデンティティーを高め、個人の確立と公共心を創出することが地域社会と共に激動の時代を生き抜く力の源だと思います。
 本年度も昨年に引き続き、地区、日本JCとの連携を図りすべての市民を視野に入れた福岡ブロック独 自の人間力開発を追求、実践することで活力と知力を兼ね備えたひとづくりに挑戦します。
まちづくり
 各地の青年会議所が、地域のボランティア団体のコアとなり又、コアであり続けるために努力を惜しまずにJC運動を展開しています。市町村合併問題等、地域主権・地方分権を視野に入れた幅広い運動を展開していますが、ブロック協議会としても地域主権型社会や明るい豊かな社会を実現させるため、市町村の再編と企業NPOの推進、また青少年の育成や環境問題等をまちづくりの統一課題として取り組む必要があります。
 まちづくり運動を行う上で数多くのハードルを前に足ふみをした経験がないでしょうか。たとえば、市 民や行政の理解が得られなかった為事業の縮小や中止、または結果としてJCのひとりよがりになったり、JCの自己満足で終わったりしたことがないでしょうか。JCは知恵の宝庫です、1LOMの知恵袋は小さくても21LOMの知恵袋が集まれば、きっと素晴らしい発見があると思います。さらにその知恵袋をNPOへ提供することで市民主導型社会への転換にもつながります。
 LOMは、自治体と連携を図 りながら21のそれぞれの色を輝かせるための運動を展開しています。ブロック協議会は21の色を1色 にするのではなく、21の特色をスケールメリットととして活用することで、更に輝かせる努力をしなけ ればなりません。各LOM同様に、ブロック協議会として自治体と連携の上、会員会議所の代弁者として より良いまちづくりの推進に努めることが大切であると考えます。21LOMが運命共同体としての意識を持ち、ひとつのLOMがひとつの地域を変えるのではなく、21のLOMがひとつの地域を変える、21のLOMが福岡県域を変える、そんなブロック協議会としてのまちづくりを実践したいと思います。 ブロック内全会員が創造的な破壊を呼ぶエネルギーとなって地域を変えて行く、まさに「ファイティング・エナジー」となり行動することがjayceeに与えられた使命であると考え、ブロック協議会として新たなるまちづくりへの挑戦をします。
教育へのかかわり
 先人は、我々に物の豊かさを与えてくれました。しかし、日本はこの半世紀の間に物質的豊かさの代償 として、最も大切にしなければならなかった豊かな心を置き去りにしてしまった様に思います。このことが今日の青少年の健全育成に悪影響を及ぼした要因であることを否めないのが現実ではないでしょうか。この様な時代だからこそ我々は責任世代として、次代を担う青少年の心の成長にいち早く目を向けるべきでしょう。
 フランスの哲学者ジャン・ジャック・ルソーは子どもをノーブル・サヴェッジ「気高い野蛮人」と呼んだそうです。人間は生まれたときは野蛮性を持っているが、他の動物と違う点は教育によってその野蛮性 が取り除かれ、教育によって理性を身につけていく、だから単なるサヴェッジではなくノーブルなサヴェ ッジと表現したわけです。
 しかし教育は一朝一夕に解決する訳には行かず、教育が長いスパンで国家の未来を左右することを鑑みると、10年後、20年後の「地球市民」の育成を、我々JCも関係各位と更なる強い信頼関係のもと強 固な連携を図り、この問題に取り組んで行く必要があります。また地域の特色や独創性をもち、新しい教育システムの構築を提言することで、中央統制教育では出来ない、個性のある福岡人の育成が可能となるはずです。 2001年度福岡ブロック協議会は歴史教科書問題や、JC・PTAネットワークなど教育関係委員会を設置し活動を始めました。また、多くのLOMが青少年の育成や教育問題を取り上げ、運動を展開し素晴らしい成果をあげています。本年度は21LOMの意思統一のもと、共通の課題として青少年の健全育成に努め、福岡県の推進する青少年アンビシャス運動とも連携をとり、JCらしい教育への挑戦を始めます。
ブロック協議会の役割
 ブロック協議会は日本JCの組織のなかで、LOMに一番近い位置にあり、必要とされる情報や知恵をより早くより多く提供すると共に、LOMの情報・友情・感動を共有することで、会員会議所の質的向上を図ることを目的としています。ブロック協議会をより身近に感じていただくためには、エリアを通じたブロック事業を推進し今まで以上にエリアを活用することが重要だと考えます。また上述しました市町村再編と平行してLOM合併や、エリアの再編も視野に入れた会員会議所への提言が必要だと考えます。 21LOMが集うなかで、ブロック協議会のスケールメリットを生かした事業等、ブロック協議会が率 先して行う事業が必要であり、更には、新たに開かれた県行政との窓口がどのように有効利用できるのかを模索し、実践することで21の地域「JC」と、県行政との関係をより深めて行くことが大切だと考え ます。 21の志をひとつに、昨年より誘致運動を続けているJCI世界会議「福岡JC主管」の誘致支援の継続は、21の友情の証であり、サッカー・ワールドカップ2002は隣国である韓国との共催を、国境を 越えた多くの仲間と共に歓迎し、韓国JCと多くの姉妹JCがある福岡ブロックとして支援したいと思い ます。
 近年、ブロック協議会も時代に即応した委員会が設置され素晴らしい活動が行われています。しかし先行きの見えない不況下のなかで、会員の減少も目立ち始めました。今はそんな時代じゃい!ではなくて、 かつてない時代だからこそ不景気や諸環境に左右されないJCの魅力を再確認し、行動し、元気を発信する、すなわちブロック協議会は、会員会議所の「元気ステーション」であることが望ましいと考えます。    
  動物でも人間でも、「外界への関心」は生きようとする個体の「生命力」を表現するものとされています。これをJCに置き換えると外界「市民や行政」への関心「情報の共有」が生命力「JC運動」の表現 となります。このことが魅力あるJCの発信につながれば、きっとブロック内会員会議所の活性化並びに、更なる向上へのいしずえになると信じます。  
  福岡ブロック協議会の会長として、21会員会議所と共に改革への挑戦をします。
おわりに
 JCは半世紀の歴史を積み重ねそれなりの認知度も高まり、JC運動の手法も市民のニーズに応えられ るように変化しています。しかし諸行無常の風のなか変えてはいけないもの、変わってはならないものが あります。それは「創始の精神」と「青年らしさ」です。青年会議所は、40才で卒業し会員の資格をなくします。常に新しい思想をもって、挑戦していく若者らしさこそ青年会議所の一番素晴らしいところです。
 ある先輩のお話を聞く機会がありました、その内容は、JCは年をとるけれどjayceeは、年をとってはならないと言う意味の話でした。振り返ってみるとある意味でJCの歴史と共にjayceeが年 をとり「青年らしさ」を失いかけているのではないでしょうか。もちろんJC会員は凛とした真摯な態度 でなければならないと思います、しかしその反面、青年らしく今を楽しむことを恐れてはいませんか。
 本年度福岡ブロック協議会は、おおいに遊び楽しむなかで生きる活力を養い、次世代へと続く道を創ることに青年らしくさわやかに挑戦します。
かつてない時代だから アブノーマルに生きてみたい

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